双子の兄弟
ヤバイ…!
僕は急いでパソコンを閉じた。
「何見てたの?」
兄さんは不思議そうな顔で僕に尋ねる。
僕は「別に。何でもない」と冷たく言った。
「冷斗、受験でイライラするのも分かるけど少し笑ったほうがいいよ?笑顔になるとね、気が少し晴れるよ!」
兄さんはキラキラした笑顔で僕を見る。
「兄さん、悪いけど出て行ってよ…」
僕は低い声でそう言った。
これ以上辛い思いはしたくない。
「…ゴメンな。じゃ、受験勉強頑張ろうな!」
兄さんは少し寂しそうな顔で僕の部屋を出て行った。