双子の兄弟
大きな幸せと殺意
そして時は流れ入学式の当日。
僕は新しい制服に身を包んだ。
そう、僕は南高校に合格したんだ。
兄さんも美光高校に合格し、新しい制服を着てはしゃいでる。
これで兄さんとは別々の道を歩める。そう思うだけで心が躍る。
「冷太も冷斗もとっても素敵よ~!母さん本当に嬉しいわ!」
久々に母さんに褒められた気がする。
兄さんは僕の隣でニコニコしながら母さんと会話をしている。
父さんはその日、ちょうど仕事が休みで家にいた。
僕と兄さんの制服姿を見て満足そうに微笑んでいた。
そして「そろそろ行くか…」
父さんがそう言うと僕は新しいスクールバッグを持って外へ出た。