双子の兄弟

僕と大希はお菓子をつまみながらいろんな事を話した。

クラスの事、先生や先輩の事、女子の事…

僕は本当に楽しくて仕方がなかった。


「そういえば冷斗って兄弟とかいるの?」

「あぁ。双子の兄さんがいるよ」

「え!?お前って双子だったの?」


まだ大希には兄さんの事言ってなかったっけ。


「へぇ~。見てみたいな!」

「アハハ…」

僕は苦笑しながら別の話題にしようとしたその時。

「ただいまー。誰かいるの?」

下から兄さんの声がした。

2階へ上がってくる足音が聞こえる。


「ん?もしかして…お兄さん!?」

大希は目を輝かせて僕の顔を見る。

「そうみたいだね…」

こんなにも楽しい時間を過ごしているのに…。
大希は兄さんを見たらなんて思うんだろう…。

いろんなものが僕の頭の中を通り過ぎて行った。










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