双子の兄弟
僕の右腕に激痛が走る。
「………っ!!」
僕は突然の激痛で床に倒れ込んでしまった。
兄さんはさっきまでの苦しみがなかったかのように僕目掛けて刃物を振り回す。
何度か身体を刺された。
痛い。痛くて意識が朦朧とする。
僕はこのままでは負けてしまう。
兄さんに負けてしまう。
最後の最後に負けてしまう。
そんなの嫌だ…。
絶対に負けないとそう決めたはず…!
僕は兄さんの持っている刃物を振り落とした。
「死ねぇぇー!!!!」
僕は床に転がったバットを拾い上げ、兄さんの頭目掛けて力任せに殴った。
兄さんはまた頭から大量の血を噴き出して倒れた。
紅い血は止まることなく出てくる。
なんとも美しい光景だった。