双子の兄弟
なんで朝から大希が……?
「冷斗!いるんだろー?」
僕は身体をゆっくり動かし、玄関前まで移動した。
「あぁ。ゴメンな大希…。なんか用か…?」
小声でドアの向こうにいる大希にそう言った。
「冷斗?昨日お前の携帯にメール送ったんだけど……。見てなかった?」
携帯…。見ている訳ないだろう。だって僕は―――。
「ゴメン。今さっきまで寝てて気づかなかった。」
「そっか…。じゃあまだ内容見てないよな?昨日のメールの内容は――」
そこから先、大希が言っていた話しは耳に入って来なかった。
意識が薄れていったんだ。