魔王と王女の物語
バスルームに着くと何のためらいもなく全てを脱いで裸になったラスに、さすがのローズマリーも唖然としていた。
「あらあら…お姫様、私がお背中流してあげましょうか?」
「ううん。今まではコーにやってもらってたけど何でも自分でできなきゃ」
「え?今までって…」
とにかく薔薇の香りのするお風呂に入りたいラスが歓声を上げながら中へ消えて行ってしまい、
ローズマリーも服を脱いで続くと、ラスは髪を洗って身体を擦っているところだった。
「今まではコハクがなんでもやってくれたの?」
「うん、だって私の影だもん。お師匠様もそうだったでしょ?コーがなんでもやってくれたでしょ?」
「うーん…どうかしら、心配性で世話焼きなのは確かだけど、いやなことは絶対しない男よ?」
「ふうん?コーに“いやだ”って言われたことないよ?」
俺様至上主義のコハク。
一緒に暮らしていた時は確かに色々世話を焼かれたが、自分のしたいようにする男だったのだ。
この小さなお姫様の影に憑いて16年…
たった16年で、コハクを変えた王女――
「ねえ、コハクとはどこまでいったの?キスは?」
瞬間ぱっと顔が赤くなったラスがもじもじしながらシャワーで身体の泡を落として、唇にちょんと触れてきた。
「き、キスなら…」
「あら。それ以上は?こんなことされてたりして」
冗談半分でローズマリーが背後からラスの胸をわし掴みにすると、叫ばれるかと思っていたのに、ラスは無反応。
「?胸を触られたりってこと?いっつもされてるよ?それってキスよりすごいことなの?」
――真顔で言ってのけた。
笑いが止まらなくなったローズマリーは、まだ泡がついているラスの髪を洗い流してやると、一緒にバスタブに飛び込んだ。
「きゃーっ、良い匂い!」
「薔薇から抽出したアロマを入れたの。分けてあげましょうか?花嫁になるんだもの、綺麗にしなくっちゃね」
「ほんと?!ありがとう!」
はしゃぎまくっていると…
「チビ!俺も!!入るし!!!」
脱衣所からコハクの声。
「駄目!絶対!」
がっくり。
「あらあら…お姫様、私がお背中流してあげましょうか?」
「ううん。今まではコーにやってもらってたけど何でも自分でできなきゃ」
「え?今までって…」
とにかく薔薇の香りのするお風呂に入りたいラスが歓声を上げながら中へ消えて行ってしまい、
ローズマリーも服を脱いで続くと、ラスは髪を洗って身体を擦っているところだった。
「今まではコハクがなんでもやってくれたの?」
「うん、だって私の影だもん。お師匠様もそうだったでしょ?コーがなんでもやってくれたでしょ?」
「うーん…どうかしら、心配性で世話焼きなのは確かだけど、いやなことは絶対しない男よ?」
「ふうん?コーに“いやだ”って言われたことないよ?」
俺様至上主義のコハク。
一緒に暮らしていた時は確かに色々世話を焼かれたが、自分のしたいようにする男だったのだ。
この小さなお姫様の影に憑いて16年…
たった16年で、コハクを変えた王女――
「ねえ、コハクとはどこまでいったの?キスは?」
瞬間ぱっと顔が赤くなったラスがもじもじしながらシャワーで身体の泡を落として、唇にちょんと触れてきた。
「き、キスなら…」
「あら。それ以上は?こんなことされてたりして」
冗談半分でローズマリーが背後からラスの胸をわし掴みにすると、叫ばれるかと思っていたのに、ラスは無反応。
「?胸を触られたりってこと?いっつもされてるよ?それってキスよりすごいことなの?」
――真顔で言ってのけた。
笑いが止まらなくなったローズマリーは、まだ泡がついているラスの髪を洗い流してやると、一緒にバスタブに飛び込んだ。
「きゃーっ、良い匂い!」
「薔薇から抽出したアロマを入れたの。分けてあげましょうか?花嫁になるんだもの、綺麗にしなくっちゃね」
「ほんと?!ありがとう!」
はしゃぎまくっていると…
「チビ!俺も!!入るし!!!」
脱衣所からコハクの声。
「駄目!絶対!」
がっくり。