お姫様だっこ
家族…
「なんなの!?ちょっと帰り遅くなっただけじゃん!」
「あんたは遊んでばっかりで!」
「あー!もういい!!」
家に帰ったら悪夢の始まりだ。
おばあちゃんはうるさい。
もう高校生なのに外泊はだめ、夕食は6時からで、それ迄に帰って準備を手伝わないといつも怒鳴る。
もう高校生だよ?
みんな親の金で好き勝手やって欲しい物なんでも手に入って…
外泊なんて当たり前で。
「あたしは何でこんなに不幸なの…?」
いつも布団を被って泣いていた。
大声で叫んだりもしたけどおばあちゃんが心配なんかしてくれるわけも無く、「うるさい!」ってまた怒られるだけ。
だから聞こえないように、布団を被って顔をうずめて泣き叫んでた。
こうしたら誰にも聞こえないから。
あたしには親がいない。
また、過去のあの出来事を思い出していた…―