お姫様だっこ



あたしの傍から最初に居なくなったのはクロだったね――。



その次にママを失うなんてその時は考えもしなかったなぁ―…















「美優どうした?」



あたしはハッとした。


脳内が過去に戻って研をほったらかしにしちゃってたみたい。いけない。



「あっ、ううん!昔飼ってたクロの事を思い出してたの」


「クロ?」


「うん。犬。」


「そっかぁ」







辺りが暗くなり始めていた。






「そろそろ見に行くか!」


「行こぉ♪」




イルミネーションを見に行く。






「きれーい!」



大きな公園に着くと



たくさんのイルミネーションで輝いていた。



色んなキャラクターやサンタの形をしたもの、雪だるまの形もあった。





そして真ん中で一番輝くお城みたいなもの。



凄くキラキラしてて、その中を通れるようになってて



2人で中に入った。




どこか違う世界に来たかのような光り輝く空間。





たくさん人が群がっていてミンナ撮影会状態。





「やばいね、凄いね!!」


「すげぇー!」



あたしと研も興奮しまくり。




充分満喫できた。



最高の時間だったよ。





「来年も見にこようねっ」


「絶対こようなっ」




そう約束して公園を後にした――…
< 246 / 330 >

この作品をシェア

pagetop