お姫様だっこ




部屋に入ってあたしは先にシャワーを浴びた。



暖まっていく体。



研がいる……。




このドアを開けると研がいるんだ。



そう思うとさっきまでの涙が嘘のように笑みが零れる。




体を拭いて用意してあったバスローブに着替えて、部屋へのドアを開けた。




そこには、濡れた服を脱いでる研がいた。






「研…シャワー行ってきたら?」


「おう」




研もシャワーを浴びにいった。



2人の服をドライヤーで乾かした。




なんとか乾いてきた頃、




ガチャッ。



研が戻ってきた。





髪が濡れてて毛先からポタポタと滴が落ちてる。




色っぽい。




男の色気…?





上半身裸で筋肉質な体があたしの心臓をドキドキさせる。





どうしたらいい?



この心臓の音…




あたしは研の体から視線を逸らして俯いた。
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