お姫様だっこ


「美優ちゃーんじゃぁねぇ♪また来るよん」


お店が落ち着いた頃、研と拓は帰り始めた。

「じゃぁな、美優」

「またね♪来てくれてありがとう」

「拓うるさかったろ?ごめんなぁ。もうアイツ連れてこねぇ」

「そんな事ないよ?また連れてきてあげなよ♪よろしく言っといて」

「まぁまた今度な。美優に近づかないように殴っとく」

「あははっ♪」


「そういや俊は菜帆んちに居るんだろ?アイツ誘ったらそう言ってたから」

「うん。あたしもバイト終わったら行くんだ。」
「でもあの2人いちゃいちゃしまくりでウザイっしょ?」

「まぁそぉだけど〜楽しいもん♪家には帰りたくないからさ…」

「…家の事で悩んでんのか?大丈夫か?」


優しい研。

「大丈夫!ほら、拓君が呼んでるよっ」

「あー、うん。バイト頑張れよ!!」

「はぁぃバイバーイ」


正直寂しいけど…。





研と拓君が居なくなった店内は静かな気がした。
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