お姫様だっこ
「研…ずっと、そばにいてくれるの?嘘じゃない?ホント?」
「ほんと!!!」
「あたしのそばから離れていかない?」
「いかない!!!」
研の力強い声。
信じよう。
そう思えた。
「もう…誰かが離れていくのはヤダよぅ…」
「俺は美優から離れない。でも…………」
「でも、何?」
「超ウザイかもよ?」
もぉ!!って研の顔を見上げるとニヤッて笑ってた。
あたしは研の胸に顔をうずめて言った。
「それでもいいもん!」
「ははっ♪そっかそっか。美優…俺の事好き?」
突然の質問にあたしは焦った。
「け、研は!?」
聞き返してしまった…
沈黙…―。
ドキドキしながら研の言葉を待ってみる。
そして、…
「俺は…美優がー…、大好きだ!!!」
更にあたしの体をギュゥッッて抱きしめてくれた。
あたしもギュゥッッてした。
嬉しい!!!!!
こんなに幸せな事が起こるなんて。想像もしてなかったから…。
1人で幸せを噛みしめていると…
「あれ?美優の答えは??」
あ、忘れてた。
あたしも負けずに
「大好きだもん!!!!」
「誰を?」
へっ!?
………きっと、意地悪してるんだって気付いた。
「…研を」
「俺を?」
「もぉ!!研が大好きぃ!」
研の胸に顔をうずめて恥ずかしさを隠した。