愛されたかった悪女
「どうした?」


「今日はクリスマスでしょう? 一人で居たくないの もう少し一緒にいて欲しいの」


男を手玉に取る私からこんな言葉が口から出るなんて内心驚いてしまう。


真夜中の1時過ぎ。


彼が欲しいのは、意外に早くパーティーが終わってしまってつまらないせいだと考える。


彼は少し考えてから私の元へ戻ってきた。


私はとびきりの笑顔で彼を部屋に招き入れた。


******


部屋には淫らなキスの音が響く。


音楽なんて耳に入らない。


なんて素敵なキスなの……。


うっとりして全身の力が抜けてしまいそうなほどのキスに我を忘れて求めてしまう。


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