愛されたかった悪女
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半年後。


私たちはロンドンの郊外に一軒の可愛らしい家をみつけ住んでいた。


ニューヨークの別荘もアパートメントも売り払い、ここに落ち着くつもりで時間をかけて住み心地の良さそうな家を見つけた。


最近の私はモデルをしていた頃とは異なり、食欲の塊。


それも少し膨らんだお腹が原因。


そう、私とジョンの赤ちゃんが育っている。


膨らんでいくお腹を見ると安らぎを覚える。


「エステル、ポストに入っていたよ」


ジョンが1枚の高級感ある封筒を手渡してくれる。


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