愛されたかった悪女
「サーシャだわ!」


サーシャ・ヴァシレフ。


天使のような外見。彼女の優しく世間知らずの性格ではモデル界ではやっていけないと思っていた。


しかし、彼女はトップにのぼりつめた。


第2のエステル・コーワンと言われているけれど、その言葉は全くあてはまらない。


あてはまるとすれば、美しさだけだわね。


彼女に私のような毒はない。


封を切ると、ショーの招待状が入っていた。


「あら、明日じゃない」


「なに?ショーの招待状?」


覗き込むジョン。


「行きたいわ!ジョン、是非行きましょう」


引退したけれど、華やかなドレスや服はいつみても楽しい。


< 112 / 116 >

この作品をシェア

pagetop