愛されたかった悪女
別れ話から翌月の6月のある日、彼は明後日が結婚式だと言った。


ロンドンから戻ったばかりで、別れても彼に会いたかった私は部屋に誘った。


お酒を一緒に飲むだけでいいの。


一方的に別れ話を切り出したハヤトは私を気にしていてくれたようで仕事が終わると部屋に来てくれた。


別れ話をした日から1か月以上彼と会っていない。


そろそろ私が恋しくなったのでは?なんて考えた。


私が誘惑しておちない男はいない。


微笑むだけで男は私に夢中になる。


ソファーで肩を並べながらワインを飲んでいた。


いつもならワインを飲んだ後、ハヤトは情熱的に私を愛してくれた。


1か月も生理的欲求を吐き出していないはずだから、私が誘えば甘い時間が過ごせるはず。



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