愛されたかった悪女
心の傷を癒すようにバーで飲んでいると、近づいてくる男性がいた。


「エステル、1人で寂しく飲んでいるなんて君らしくないね?」


彼はジョン・ケイフォード ハヤトの会社で働いている日系アメリカ人。


彼は私とハヤトが付き合っていることを知っていた人物。


きっと別れたことも知っているだろう。


「仕方ないでしょう?彼はもう私に見向きもしないんだから」


くすっと笑ってしまう。


「そんなに隼人さんが好きだったのかい?」


「そうよ~ でも彼は結婚しちゃった……」


誰にも弱みを見せない性格だけれど、ジョンは何でも話せる雰囲気を持っていて弱音を吐いてしまう。


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