愛されたかった悪女
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ハヤトの妻がニューヨークへ来るとジョンから聞いた。


政略結婚でした女なんか、浮気しているのを知ればきっと別れる。





ニューヨークへ来た彼女を待ち伏せしたジョン。


ジョンは彼女の友人になって心情を聞き出す役目。


「どんな女なの?」


ワインを飲みながらゆらゆらと大きな窓辺に近づく。


ジョンが後からゆっくり追ってくる。


私は窓からの宝石のような景色を眺めながらワイングラスを口付ける。


腰にジョンの腕が背後から回ってくる。


ふんわり抱きしめられ、耳にジョンの唇を感じる。



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