愛されたかった悪女
彼のルックスはパーティーに来ている女性たちが放っておくわけもなく、何度も露出の多いパーティードレスを着飾った女性が隣に座っては去っていく。


よく見てみれば、淡々とした彼女たちの扱い。


彼女たちはつまらなそうに肩をすくめてパーティーの輪の中へ戻っていく。


女性に興味ないのかしら?


もしかしてゲイ?


そんな事を考えながら彼をよく観察した。


友人たちの会話もそこそこに、観察していると彼に興味が湧いた。


私は世界のファッション誌を飾るモデル。


ここまで来るのに世間の荒波にもまれた。


彼が欲しい。


私は友人たちに断り、カウンターの彼に近づいた。


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