愛されたかった悪女
「モテるのに一人でいるのは選り好みが激しいのかしら?」


彼の隣に行くと、みんなの視線が私に集まるのが分かった。


彼はバーボンを飲む手を休めて私を見た。


「隣に座るのならどうぞ?」


手で示されると、私は心の中でほくそ笑む。


私の魅力に勝てる男性なんていない。


カメラマンにも絶賛されるエメラルドのような瞳で見つめ、にっこり笑いゆっくりとスツールに腰をかけた。


「私はエステル・コーワン」


「もちろん知っているよ 君は有名人だから 俺はハヤト・シトウ 会社員だ 何を飲む?」


ハヤトは私の飲み物を聞き、カウンターの中の男性に流暢な英語で注文した。





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