愛されたかった悪女
職業柄、ダイエットは日常生活の一部。


カロリーの高いお酒はほとんど口にしない。


だけど、今日はクリスマスで、ハヤトに出会った日。


私は彼の飲む強いお酒と同じものを頼んでいた。


******


足元のおぼつかない私を彼は送ってくれた。


というのも、私達は同じアパートメントに住んでいたから。


普通の会社員と言う彼だけれど、このアパートメントは普通の会社員の給料では住めない家賃。


彼はいったい何者なの?


だいたいの男はトップモデルの私をお姫様扱いし、ちやほやし、挙句の果てにはベッドに連れ込もうとする。


だけど、ハヤトにはそんなそぶりは見られず、私は戸惑うばかりだった。


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