愛されたかった悪女
「何をしているんだ!?エステル!」


何を言われているのか分からなかった。


ジョンの言葉で、私は血の付いたナイフを取ろうとしていたことに気づいた。


「わ、私……」


「エステル!もう何も考えるんじゃない!僕が幸せにする!僕だけのことを考えて!」


私はジョンに抱きしめられた。


******


ジョンの傷は大事には至らず済み、私は病院のベンチでホッとした。


しだいに気持ちは落ち着いてきていた。


< 99 / 116 >

この作品をシェア

pagetop