あの空の距離まで
「止めんよ。てか……止めてほしん?」
「そ、そんなことないし…」
「ならはよ飛びや」
「くっ……」
彼女は泣いてしまった
涙が大きな目からポタポタとコンクリートに落ちていく
「泣くくらいやったらそんなことすなや」
「だって……だって……」
「だって、何や」
「だって……私友達おらんし…推薦も落ちたし…、親にまでいらんって言われたし…」
だんだん小さな声になっていくから、注意しないと聞き取れない
「もう…私死ぬしかないん……」