ｻﾝﾀｸﾛｰｽ。

風使い

またやってしまった。

「お前、ｸﾋﾞな。」

この言葉を店長に言われるのは、何回目だろうか。

店長は、昔からの知り合いで、小さい頃から、よく、面倒を見てくれた。
今もこんな僕をﾊﾞｲﾄとして店に置いてくれて、とても感謝してる。
その気持に応えたい、と、いつも思ってるけど、なかなかうまくいかない。

午後3時。
子どもたちはおやつのじかん。
僕は、店番中で、外を眺めていた。
外には人がほとんどいなくて、静かだった。
人だけじゃなくて、散歩中の犬の鳴き声や、小鳥のさえずりなんかも聞こえない、ホントに静かな時間。
時々、ﾌﾞﾛﾛﾛ…と、通る車の音も不快には感じない。
太陽の光が射して、ぽかぽかしている、そんな時間が僕は好きだ。

そんな光の世界をぼーっと眺めているうちに、やってしまったのだ。

居眠りを。