Poison Music
看護士から智也の知らせ。
物凄く胸騒ぎがする。
急いで智也の居る場所へ走った。

「智也」

扉を開くと、窓の外を見上げる智也の姿があった。
私は一生懸命話しかけた。
しかし、

「小泉さん、柳原さんは事故のショックで声が出なくなったの」

と、看護士に告げられた。
私は真っ青になった。
智也の自慢の歌がもう聞けなくなる。
すると、智也から一枚の白い紙を渡された。

今、聞いたように喋ることが出来なくなった。
けど、音楽は捨てたり諦めたりしない。
麻衣、お前が引っ張ってくれ‥poison musicを。

そう書かれていた。
震えている文字。
私は軽く頷いた。


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