ファーストラブ
《キーンコーン》
チャイムがなり、さっきの女子の群れも
それぞれ席についたようだ。
ふと、となりを見れば
まだ慣れないのかカチコチのはるちゃん。
そんな、はるちゃんをみて
思わず微笑んだ俺 (笑)
《起立、気をつけ 礼》
授業とかだりぃ…
サボりいくかなー 。
隣に目をやると
教科書がないのか困ってるはるちゃん。
「教科書ないんだっけ?
よかったら 見る?」
優しく微笑みかけたつもりだった。
『んえ、ありが『あたしが見せてあげる!』』
はるちゃんの言葉をさえぎり
俺によくつきまとう女の1人である
《木下美月(キノシタ ミツキ)》が
嫌に笑顔で はるちゃんに言っている。
まぁ、俺より 女友達のが
いいに決まってるよな?
「木下に見せてもらいな?」
再び微笑みかけて
俺ははるちゃんから目線そらし
残りの授業を寝て過ごした。
木下、はるちゃんに優しいな
変なのー。
俺ってば鈍感すぎ、
木下の態度おかしいことに
どうして気付かなかったんだよ。