素直になりたい。
昼休み―――
「はぁ……」
机に伏せて、大きなため息をついたあたしに、悠李が近付いて来た。
「何、ため息なんかついてんの? 幸せ逃げちゃうよ」
「だってもう少しで期末テストだよ! 考えただけで憂鬱だよ…」
「いいじゃん! テスト終わったら夏休みだし、いっぱい遊べるじゃん!
そうだっ! 勉強、速都くんにでも教えてもらえば?」
ニヤニヤしながら悠李があたしに提案してきた。
…そう、速都は頭もいいのだ。
前回のテストでも320人中20位には入っていた。
それに比べてあたしは……
まあ、あえてノーコメントで。