‡月夜に一度だけ‡
「シルク!!迎えに来たよ!」
『レオ!』
駆け寄って来たシルクが途中で止まる。
「どうしたの?」
『レオ・・・・瞳の色が、青に変わってるわ。』
シルクに鏡を渡されて自分の瞳を見る。
「・・・・!?!?本当だ。」
『本当に、人間になれたのね。』
シルクの瞳に涙が溜まる。
「泣かないで、シルク。それに、今日だけだよ。」
『そうね。』
「それに、日の光ってこんなにも気持ちいいものなんだね。」
『ええ、私も日の光は好きよ。でも、前は夜は怖かったのよ。けれど、レオ。あなたに会ってから夜は楽しい事に気付けたのよ。』
「ありが」
《それはそれは、お嬢さん。我が弟も光栄なことで。》
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