私はペットです。雌犬です。

「…なるほどね」


今、優さんが私を飼うことになった経緯を、笹谷さんに話終えた所です


「クロが女の子だってバレたら、一大事だよ?優、わかってるの?」

「だから、隠してたでしょ?笹谷さんが不法侵入しなければ、今もバレることはなかったし」

「バレたらどうするの?」

「バレない」

「もしもだよ。もし、バレたら―…」

「バレない」


なんだか笹谷さんと優さんの間にただならぬ雰囲気が…

私のせいですよねぇ…


「とりあえず…その子と同棲は色々リスクがある。せめて、違う場所に住んでもらうとかしないと…」


笹谷さんが言った言葉に、ドキリとした…

優さんと離れて…暮らす…

ココに来た当初だったら、飛び上がって喜んだかもしれない…だって、ソレって要は自由ってことでしょ?

でも、今は…少し寂しくなる

離れたら…優さんには会えない気がするから

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