監禁恋情


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男は、ただ一人。
部屋に連れてこられた。

自分がある女性を失ってから、自分の心が病んでいたことは知っている。

そんな自分を、家の人間が邪魔者扱いしていることも知っていた。

これが、その結果。

金だけはある実家が自分に与えたのは、マンションの最上階の部屋、揃えられた家具、日に三度与えられる食事。
それらを与えられる代わりに、自分はこの部屋から出ることは出来ない。

それでもいいと思っていた。
食事は、基本的にとらない。
このまま緩やかに死んでいこう。

そう思っていた。
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