監禁恋情
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少女がいなくなった部屋。
そういえば、兄以外の人間と久しぶりに会話したかもしれない。
「彼女」を失ってから、
三年。
誰かと会話をするのすら、億劫になってしまった。何よりも、家族すら自分を邪魔扱いするのだ。好んで自分に近づく他人などいなかった。
何度も、医者に診てもらえと言われた。お前はおかしいと言われたが、それでいいと思った。
彼女を忘れてしまうくらいなら、まともな頭など要らない。
彼女を忘れてしまうかも知れないから、眠らない。
早く彼女の元に行きたいから、食事をとらない。
「なぁ、早く、向かえに来てくれ…。」
誰もいない部屋で、呟いた。