監禁恋情
久々に、部屋のドアが開いた。

「久しぶりだな…。」

自分の実の兄が、自分を軽蔑の眼差しで見つめていた。

「ああ、兄さん…。」

自分が薄ら笑いを浮かべても、兄は顔をしかめるだけだ。

「お前に渡す物がある。」

どさっ、兄の部下が何かをベッドに置いた。
それを見た瞬間、目を見開く。

「何のつもりだ。」

それは少女だった。
ヒラヒラとした黒いベビードールに身を包まれた少女は、ひどく白い肌と艶のある黒い髪を持っていた。
美しい顔は、今は目を閉じて眠っている。

「お前が毎晩女の名前を叫んでいると聞いてな、兄としてのプレゼントだ。」

ただ、兄を睨む。
彼女の代わりのつもりかは知らないが、こんな少女は自分には必要ない。むしろ吐き気がするほどだ。
嫌がらせとしか思えない。
「…いらない…」

兄は最後に笑った。

「まぁ…仲良くやれよ…。」
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