監禁恋情
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自分の体が、ざわりと波打つ感じ。すぐにわかった。今日も、くるのだ。
男は立ち上がった。
ソファを蹴散らし、声の限り叫んだ。
「愛!愛どこだっ!」
自分が今、あの火事の中にいるように、彼女を捜す。どこにもいないとわかっていても、捜し、叫び続ける。
「愛!たのむっ!死ぬな!」
涙が溢れる。
声が涸れる。
うろうろとさまよって、視線を泳がせる。
どこにも、いない。
それがわかって、座りこみうずくまる。
吐き気がする。
早く死なせてくれ。
俺を早く愛のところへ。
「紀一さん!?」