監禁恋情
純粋で、無欲で、美しい少女。
主人は彼女を、最初から殺すつもりだった。
それをしてしまえば、きっと主人は元の主人に戻ることは、もう二度とないと思った。
なんとかして止めなければ。
そう思ったが、彼女は、あの弟との生活でどんどん人間らしさを得て、さらに美しく、幸せそうに成長していった。
そんな彼女を見て、何も出来なかった。
奪うことも、救うことも。
自分の求めた自由には、やはり手は伸ばせなかった。
ドガッ
「…っ…はっ…」
腹を蹴られ、鈍く重い痛みが体に走る。
見上げると、主人が愉快そうに笑っていた。
「…和樹、お前だけは俺の味方だと思っていた。」
もう一発、蹴りがはいる。
和樹は壁までゴロゴロと転がった。
「幹久…様…俺は…」
元のあなたに、戻って欲しいだけだ…。
「お前も、見捨てるのか…」
主人が、醜く顔を歪め、自分を見下ろした。
「もういい…和樹…お前だけは…裏切らないまま…」
主人が、何か刃物を取り出すのを見て、目を閉じた。
今は遠くにいる、少女の顔が浮かんだ。
さくらさん…どうか…幸せで…
主人は彼女を、最初から殺すつもりだった。
それをしてしまえば、きっと主人は元の主人に戻ることは、もう二度とないと思った。
なんとかして止めなければ。
そう思ったが、彼女は、あの弟との生活でどんどん人間らしさを得て、さらに美しく、幸せそうに成長していった。
そんな彼女を見て、何も出来なかった。
奪うことも、救うことも。
自分の求めた自由には、やはり手は伸ばせなかった。
ドガッ
「…っ…はっ…」
腹を蹴られ、鈍く重い痛みが体に走る。
見上げると、主人が愉快そうに笑っていた。
「…和樹、お前だけは俺の味方だと思っていた。」
もう一発、蹴りがはいる。
和樹は壁までゴロゴロと転がった。
「幹久…様…俺は…」
元のあなたに、戻って欲しいだけだ…。
「お前も、見捨てるのか…」
主人が、醜く顔を歪め、自分を見下ろした。
「もういい…和樹…お前だけは…裏切らないまま…」
主人が、何か刃物を取り出すのを見て、目を閉じた。
今は遠くにいる、少女の顔が浮かんだ。
さくらさん…どうか…幸せで…