天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
布団の中から、僅かばかり顔を出す。

「こんにちは、アリスカ」

玄関に、知らない女子生徒が立っていた。

(…………あれ……)

睡眠をとっていない朦朧とした頭で、アリスカはボンヤリと考える。

(玄関……鍵かけてなかったっけ…?)

確かにアリスカの記憶通り、部屋の玄関のドアには鍵がかかっていた。

しかしそんなもの、彼女にかかればないも同然だ。

河原院 融の使い魔…人外・松原 宴の手にかかれば…。

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