天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
泣き腫らした顔で、不思議そうに宴を見つめるアリスカ。

「随分と辛そうじゃないか…そんなに目を赤くして…」

宴は妖艶ともいえる笑みを浮かべる。

「貴女は…誰…?…天神学園の生徒…?」

「私が誰かなんて、どうでもいいじゃない」

土足のまま。

宴はアリスカの部屋へと上がった。

「酷く泣いたみたいだね…可愛らしい顔が台無しだよ?」

クスクスと笑う宴。

「何がそんなに悲しいのさ?啓太が幸福少女と逢瀬した事?ゆりと逢瀬した事?それとも…」

宴の口角がつり上がる。

「今までそんな事にも気づかず、ずっと啓太と両想いだと思い込んでた事…?」

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