天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
「全く…」

突然、宴がアリスカの目の前から消えた。

と思った瞬間には。

「こんな別嬪で、男を誘惑するような肢体を持っている癖に…」

彼女はアリスカの背後から、抱きすくめるように覆い被さってきた。

「何であんな気弱なチビ助に拘るんだい…アンタならもっといい男が幾らでも手に入るだろうに…」

宴の両手は、アリスカの肩から滑り落ち、彼女を拘束するように抱き締める。

「そうだ、アリスカ…私が素敵な殿方に逢わせてあげるよ…啓太みたいなガキよりもずっと色男だし、アンタともつり合いの取れた相応しい男だよ…?」

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