天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
心配している。

啓太がそんな風に言ってくれるのは、今でも嬉しい。

しかし。

(啓太の事が嫌な訳ないじゃない…)

今もアリスカの瞳から涙がこぼれるのは止まらない。

一体何度泣けばいいのか。

いつまで泣けば気持ちは穏やかになれるのか。

悩んでも悩んでも、苦悩が尽きる事はない。

だが、啓太以外にもアリスカを心配している者達はいるのだ。

(今日は…学校行かなきゃ…)

アリスカはノロノロと身支度を始めた。

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