天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
まるでアリスカが側にいないかのように振る舞う真晝。

たまらず。

「何も…訊かないんだね」

アリスカは自分から呟いていた。

「…………」

一拍置いて、顔を上げる真晝。

驚いた風でもなし、気分を害した風でもなし。

その表情は、いたってニュートラルだ。

他意という他意を全く感じさせず。

「何を?」

純粋な疑問から、真晝は言葉を発する。

「何をって…」

その問いかけに、アリスカの方が戸惑った。

< 134 / 187 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop