天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
"女はいつまでも美しくあるべし"

それがお初の信念。

日々自分磨きを怠らず、いつ見てもお洒落な格好をしている。

そのセンスを頼って、今日の小夜のように遊びやデートなどに行く服装を相談しに来る女子生徒も少なくない。

孫のような生徒達が可愛くて、お初もつい熱が入って、真剣に相談に乗ったりしてしまう。

小夜と一時間くらい、パーティーの服装について話し合った頃。

「そういえば小夜ちゃん」

お初はズズッとほうじ茶を啜った。

「アリスカちゃんと啓太ちゃん…最近はどうだい?」

アリスカと啓太が、どうも破局を迎えたらしい。

そんな噂は、お初の耳にも届いていた。

アリスカもまた、啓太と冬休みに遊びに行くのだと、何度も服装について相談に来ていたというのに。

『…………』

無言のまま、首を横に振る小夜。

「そうかい…」

湯飲みをテーブルに置き、お初はしばし瞳を宙に彷徨わせる。

「ここは…一肌脱いだ方がいいかねぇ…」

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