天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
「……食欲、ないの」

苦笑いするアリスカに。

「ふぅん…」

それだけ言って、真晝は手にした本に視線を落とす。

無関心、干渉しない。

しかしその傍観者ぶりが、今のアリスカには心地よかった。

昼休みの45分間をほぼそこで過ごした後。

「じゃあ…お邪魔しました」

そう告げて、アリスカは図書室を出て行く。

「…………」

微かに瞳を細める真晝。

だが何も言わないまま。

二人はその場で別れた。

< 17 / 187 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop