天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
そんな彼の背中に。

「昨日功刀が、アリスカの尻触ってたで」

琉が言うと。

「あっ、アリスカさんのお尻をっ?」

ガバッと振り向く啓太。

その眉間には深々と皺が寄り、ギリッと歯噛みしている様子。

「…温厚で凡庸な啓太でも、そんな顔するねんな」

琉は意味ありげに笑う。

さっきから啓太は笑われてばかりだ。

「アリスカの尻触られたんが悔しいか?只の友達なのに?」

「いっ…いけませんかっ?」

開き直ったように声を上げる啓太。

「心配せんでええで、ふざけ半分でパチン!って叩いてただけや」

「…………」

それでも啓太は不満げだったが。

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