天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
「!」

驚いたように目を丸くするアリスカと啓太。

少なくともその事実を知っているのは、アリスカと啓太、不幸福姉妹の四人だけの筈。

無論情報を漏洩させたのは不幸少女だった。

別に悪意があっての事ではない。

ただ話が大きくなるのが面白かっただけだ。

が、幸福体質少女とのデート…のつもりではなかった…がバレた啓太は堪ったものではないし、アリスカはますます心を痛める。

生徒会長は生徒会長で、先日恋人が出来たばかり。

浮気をされる事の辛さや悲しさは、我が事のように理解できる。

それが親友のアリスカの相手である啓太とあっては、どうにも許せなかったのだ。

少し感情的になって詰め寄る生徒会長。

だが。

「ちょっと!やめて下さいよ生徒会長!」

両者の間に割って入ったのは、1年の斉藤 ゆり(さいとう ゆり)だった。

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