天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
啓太に負けず劣らず平凡な普通の女子高生。
容姿はよく見れば可愛らしいような気がしないでもないような。
そんな普通の容姿にも関わらず何故か周りからは微妙に人気。
地味同士、啓太とはそこそこ仲がいいという話はアリスカも聞いていたが、それは大人しい性格故、放っておけない妹的立ち位置にいるからだと思っていた。
しかし。
「生徒会長もアリスカ先輩も、啓太先輩を信じてあげないなんて酷いです!」
涙目で訴えるゆり。
「ゆりさん、少し貴女は黙っていて下さい」
ネコミミメイドが生徒会長の言葉の真意を読んだように、ゆりを排除しようとする。
「やめて、放して!」
ほんの数ヵ月、護身術程度に習った合気道でネコミミメイドに対抗しようとするゆりだが、やはり太刀打ちできず。
「きゃっ!」
床に尻餅をつく彼女を。
「ゆりさん、大丈夫ですかっ?」
啓太はネコミミメイドを押し退けて抱き起こした。
「……っ…」
その啓太の真剣な表情に、アリスカはチクリと胸を痛める。
…その死角で、ぺロリと舌を出すゆりには気づかない。
容姿はよく見れば可愛らしいような気がしないでもないような。
そんな普通の容姿にも関わらず何故か周りからは微妙に人気。
地味同士、啓太とはそこそこ仲がいいという話はアリスカも聞いていたが、それは大人しい性格故、放っておけない妹的立ち位置にいるからだと思っていた。
しかし。
「生徒会長もアリスカ先輩も、啓太先輩を信じてあげないなんて酷いです!」
涙目で訴えるゆり。
「ゆりさん、少し貴女は黙っていて下さい」
ネコミミメイドが生徒会長の言葉の真意を読んだように、ゆりを排除しようとする。
「やめて、放して!」
ほんの数ヵ月、護身術程度に習った合気道でネコミミメイドに対抗しようとするゆりだが、やはり太刀打ちできず。
「きゃっ!」
床に尻餅をつく彼女を。
「ゆりさん、大丈夫ですかっ?」
啓太はネコミミメイドを押し退けて抱き起こした。
「……っ…」
その啓太の真剣な表情に、アリスカはチクリと胸を痛める。
…その死角で、ぺロリと舌を出すゆりには気づかない。