天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
振り向いた功刀は、アリスカの頭にポンを手を置く。

「今のお前も、目が覚めちまってるのかもな」

「目が…?」

泣き腫らした顔で功刀を見上げるアリスカ。

「おぅ」

功刀は頷く。

「啓太に惚れ込んで、誰にも邪魔される事なく啓太ばっかり見てて、ずっと『我を無くして夢の中』だったんだ。それが、啓太が幸福少女だか誰だか知らんが、別の女と一緒にいたのを見た事で、初めて夢の中から覚めたんだ。ずっと幸せだったのが、本当に夢だったんじゃねぇか…そう思ってお前は不安になってるのさ」

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