天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
そういうのを『腹黒』というのよ、と。

内心ほくそ笑む宴。

「松原先輩も私と同じ目的ですか?」

「そうねぇ…」

しどけなく頬に手を当てる宴。

まだ十代とは思えぬ色気だ。

尤も、見た目通りの年齢とは限らないかもしれないが。

「同じと言えば同じかしらね…私はあの二人がくっつこうが別れようがいいの…アリスカさえモノにできればね」

「……そういう趣味の人ですか?」

眉を顰めるゆりに。

「どう思う?」

宴はニヤリと笑った。

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