天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
「ま」

宴は踵を返す。

「ゆりちゃんは啓太、私はアリスカ…獲物が違うなら特に言う事はないわ…利害も一致しているようだし」

「ええ」

ゆりも背を向ける。

「ここは同盟といきましょうか…尤も、特にお互い手を貸して協力し合う訳ではないですけれど」

見た目の平凡さらしからぬドライなゆりの態度に、宴は好感をもつ。

人間の娘なんてどれも同じだと思ってたけれど、アリスカみたいな甘ったれよりは、ゆりのような腹黒の方が幾分マシかもね…。

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