天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
和音の言う事も尤もだと思う。

恋愛休暇だ何だというのはよくわからないが、事実アリスカは食欲もあまりなかったし、睡眠不足も続いている。

このままでは体調を崩すのも時間の問題だ。

「君にも仲のよい友人はいるだろう?少し恋愛から離れて、深呼吸する時間も必要なのではないかい?」

パサッ、と芝居がかった仕草で前髪を掻き揚げる和音。

「体と心に十分なゆとりがあってこそ、燃え上がるような恋にも臨めるというものだよ、恋に苦悩する少女よ」

「……なんか言ってる事が恥ずかしいから素直に頷けないんだけど」

頬を赤らめるアリスカ。

何照れてんだ、お前も。

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