天神学園高等部の奇怪な面々ⅩⅢ
それから二時間ほど、五人は試験勉強に取り組んだだろうか。

午後七時。

「それじゃあアリスカちん、お邪魔しましたぁ」

屈託ない笑顔のまま手を振る雛菊。

『すみませんでしたアリスカさん、突然押しかけて…』

ペコリと頭を下げる小夜。

「すまなかったな、この埋め合わせはまた今度」

龍娘も苦笑い。

「まぁ…期末試験は何とかやってみるわ…啓太にもよろしくな」

ヘロヘロの顔で言う龍太郎。

「うん、みんな気をつけて帰ってね」

優しい笑顔で仲間達を送り出したアリスカは、玄関の扉が閉じた瞬間に…。

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