光の射す方へ
明るい希望に満ちた道
一方私の将来を考えていた。就職だがどうせやるなら大きなところがいいな。田舎はイヤだな。

私はイノシシ年だ。こうと決まれば後先考えずに突っ走るところがある。私は長所だと理解しているのだが、周りはどうなのだろう?!

そうと決まれば突っ走った。田舎の女子高生は雇えないと何度断られようも都心の大病院で働く為、何度も足を運んだ。


執念勝ち。18歳春、私は都心の大病院に就職した。

スーツ姿で高層ビルの大病院を眺める私は紛れもない「普通」だった。

《このまま都心で結婚して子どもを産んで…普通だ!これで普通だ!》


病院を鋭い目で睨みつけて心で叫んだ。

「すべて計画通り!勝った!私は勝ったんだ!」

もはや何に勝ったのかそもそも何と戦っているのかわからなくなる程私の道は一本道だった。明るい希望に満ちた道。

上を向きすぎて後ろに転がりそうになるーそんな不安など今の私には考えられなかった。それ程上を向いていた。
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