光の射す方へ
私は兄を休ませてからすぐに、服とプリペイド携帯を買いに出掛けた。


正直まだ迷っていた。このまま兄と暮らして私の身に危険はないだろうか?彼氏はどう思うのか?

買い物の帰りに公園のベンチに座って考えた。

私は母に相談することにした。母なら何とかしてくれるだろう… しかし
『そんなの知らん!私せっかく再婚したのよ!やっかいな事に巻き込まないで!アヤが助けなさいよ!』

考えてみれば私は母とちゃんと向き合ったことがなかった。母は私が小さい時からずっと仕事をしていて、何日も会わないなんて当たり前だった。私は15歳で家を出た。そして今だ。


母からの思いがけない言葉に正直虚しくもなったが、私は決意した。


どこまでも兄を助けよう。兄を表の世界に連れ戻そう!


私はいのしし年だから…その後の言葉は省略する。

これが私の選んだ道。
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